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KINAN CYCLING

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LINE@会員限定記事特別公開「The ROOTS Vol.6 福田真平」

2019年シーズンにチーム公式LINEでお届けした連載「The ROOTS」。
選手の生い立ちやロードレースへの思いに迫るスペシャル企画。
本来はLINE@会員限定の有料記事ですが、2019年シーズンの熱い応援にチームとして感謝すべく、期間限定でチームWEBで公開中です。
全9回、第6回は福田真平選手です。

記事の内容は有料記事公開時点のものとなっています。
なお、これらの記事は予告なく公開終了となることがございますので、何卒ご了承ください。
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The ROOTS Vol.6 福田真平
子供の頃から歩み続ける自転車人生。
競輪とロードレースとの両立でさらに視野が広がった。
長いキャリアだからこそ芽生える強い自転車愛。
己のスキル向上と競技の発展を目指し本格的に動き出す。
-福田 真平 ふくだ しんぺい-
1987年11月22日生まれ・神奈川県出身
167cm・72kg
脚質:競輪、スプリンター
主な実績:2019年競輪1着24回(2019年10月9日時点)、2019年シマノ鈴鹿ロードレースクラシック7位
■ロード時代の出会い・縁に恵まれて

 長年、ロード界ではスプリンターとして鳴らし、UCI公認の国際レースでも優勝経験のある福田真平。数々の実績を引っ提げ、鳴り物入りで競輪へと進出したのが2018年の夏のこと。それから約半年、彼はロードの世界へと戻ってきた。

 とはいっても、本業はもちろん競輪。ロードレースの一線を退き、競輪学校で研鑽を積んで晴れてバンクへと飛び出した彼の志を、誰もがリスペクトする。

 それでも福田は競輪スケジュールの合間を縫ってロードの活動にも積極的に参加する。彼にとって、サイクリストとしての基盤がロードレースにあると同時に、アジアのトップを極めたKINAN Cycling Teamに所属できる喜びを実感していることが大きな理由にある。

 いま、彼がKINANの一員としてメインで取り組むのがバンクリーグ。今年発足したロードチームによるトラックレース対抗戦は、スピードと瞬時の判断が要求される。そんな新スポーツともいえる戦いにおいて福田が期待されているのは、スプリンターとして躍動したロード時代のスマートさと、競輪仕込みのフィニッシュ前での勝負強さ。実情として、チームはここまでバンクリーグで苦戦を強いられているが、ライバルとの差は着実に縮まってきている。そこには、チームを牽引する福田の働きがあることを見逃すわけにはいかない。

 すっかり、チームに欠かせない存在となった福田の姿。確かに、スピードと判断力に長ける選手は日本にも数多くいる。それでも、KINAN Cycling Teamが福田を必要としたのは、彼がロードを本業としていたころに培った縁、そして誰に対しても分け隔てなく接する彼の人間性であることは、はっきりとさせておく必要があるだろう。
■あらゆる経験を通して広がる視野

 福田自身と自転車は、切っても切れない縁だ。

 自転車業界で働いていた父の影響で、幼い頃からレース会場へと足を運んだ。そんなことを繰り返しているうちに、自らも自転車に跨りたくなった。はじめにトライしたのはマウンテンバイクだった。

 だから、本当はマウンテンバイクの選手になりたかった。でも、物事はそう簡単には運ばない。気が付けばロードバイクを操るようになり、スプリンターとして並み居る強敵を撃破するまでになっていた。

 プロになると、その強さはさらに磨きがかかった。ハイライトは2011年のツール・ド・熊野でのステージ優勝。この競技を通じて、アジア圏を中心にあらゆる国へ行くことができるのもうれしかった。

 ロードレースを通じて得たものは、走っていても観ていても感じられる“楽しさ”にあるという。「競技としては過酷だが、それゆえの美しさもある」と思えるのは、トップシーンを駆けたからこそ。「選手も関係者も、みんな何かに取りつかれているのではないか」と感じるほどに競技に向き合えるのは、そんな楽しさと美しさがあるからだと言い切る。

 自転車とともに歩んできた人生。かつては自分の結果だけを追い求めてきたが、年を重ねて視野が広がり、競技への取り組み方も変わってきた。

 現在身を置く競輪はロードとは違い、観る側の多くはギャンブルとしてレースに接するが、これからは賭けにとどまらずレースの迫力や魅力を発信していく必要性を感じているという。特に、「女性でも安心して観戦できるような空間づくり」を掲げるのは、妻子を持つ選手ならではの視点といえよう。

 競輪への転向がそうさせたのか、守るものが増えたからなのか、そのきっかけは本人しか分からない。だが、日々の生活から得られるものを競技へと反映させる意識が、いまの彼には備わっている。
■“自分探し”から生活に潤いを

 常に近くに自転車がある生活を送ってきた福田だが、最近はこれまでとは異なる時間の送り方にも興味が生まれているという。

 遠征で行くことの多かった台湾や韓国へは個人旅行を考えるようになり、“自分探し”のごとく趣味を見つけることが最近の目標になりつつある。

 自転車ばかりの生活で、他の物事に目を向けられなかった、というのが正直なところなのだろう。だから、これからは競技に傾倒するだけではなく、やりたいことや好きなこと、新しいことにもチャレンジしていきたい。

 オフには極力外出することを心掛け、美味しいものを食べて心を満たす。このところはゴルフもやりたいと思うようになってきた。

 視野を広げようと試みる姿は、日々の生活にも現れるようになった。もはやそれは、福田個人のパーソナリティによるものと言えるだろう。
■重責を背にバンクへ

 福田がKINANのジャージを着て走る貴重な機会ともなっているバンクリーグ。この記事を編集している時点で、2019年シーズンは残すところ宇都宮ラウンドのみとなった。

 彼にとってのバンクリーグは、「迫力満点のレースをお祭り気分で楽しめること」。走りに関してはチーム全体として課題が多く、戦術も試行錯誤を繰り返しているが、根本には「観る人を喜ばせたい」との思いがある。アッと驚くような戦いぶりがKINAN Cycling Teamから飛び出す可能性だってゼロではない。

 どんな形にせよ、KINAN Cycling Teamにおけるバンクリーグは、福田にかかっていると言ってもよいだろう。それだけの重責を果たせるだけの心の強さと脚力があることは、みな理解している。

 バンクを席巻する福田真平の姿を、それぞれの目で確かめてほしい。
Interview: Haruka YAMAMOTO
Photos: Midori SHIMIZU, Syunsuke FUKUMITSU
Edit, Produced: Syunsuke FUKUMITSU

October 18, 2019
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