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KINAN CYCLING

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Flashback to victory-トマ・ルバ、ステージ優勝&山岳賞獲得! インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン2019第4ステージ

過去の名レースをプレイバックする企画「Flashback to victory」。
現所属メンバーの勝利レースをレビューしていきたいと思います。

今回は2019年のレースから、アジア屈指の名峰・イジェン山をトマ・ルバ選手が制したインターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第4ステージをご覧いただきます。

このレースでは、ステージ優勝だけでなく山岳賞も獲得。
直前まで苦難続きだったチームにとって、願ってもない大きな成果でありました。
■まえがき

この年の9月に行ったインドネシアへの遠征は、多難な日々でもありました。
前戦のツール・ド・シアクはスモッグによる汚染が懸念される中でのレースとなり、続くこの大会へ向けての移動では、スモッグの大量発生で軒並み航空便が欠航する緊急事態。
開催地バニュワンギに到着したのは、第1ステージのスタート数時間前のことでした。

それでも、タフな中でこそ真価を発揮する“KINAN guys”の戦いぶりは見事なものでした。
第1ステージからマルコス選手が好走し、その後もチーム一丸で上位戦線に食らいつきます。
そして、やってきた最終日でのトマ選手の激走。
すべての苦労が報われた瞬間でした。

UCIアジアツアーの中でもとりわけ難攻不落の山岳であるイジェン山ですが、これまでもKINAN Cycling Teamの選手たちが好リザルトを残してきました。
トマ選手に言わせれば、「これだけハードな山岳であれば、戦術はあってないようなもので、登坂力そのものが結果に反映される」とか。
これまでの結果に改めて納得できる、説得力のある言葉は間近で走りを見る者としてとても印象深く残っています。

-メディアオフィサー 福光俊介
トマ・ルバが秀峰イジェン山を完全征服
山岳賞も獲得しよい形でツール・ド・バニュワンギ・イジェンを終える
●インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン(UCIアジアツアー2.2)
第4ステージ プルオハルジョ~イジェン 129.9km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本元喜
椿大志
マルコス・ガルシア
サルバドール・グアルディオラ
トマ・ルバ
インドネシア・ジャワ島東部で行われてきたインターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン(UCIアジアツアー2.2)は、9月28日に行われた第4ステージをもって閉幕。
KINAN Cycling Teamは、今大会のハイライトとなった超級山岳イジェン山でトマ・ルバが他を圧倒する走り。
貫録のステージ優勝に加えて、個人総合4位と山岳賞を獲得し、上々の形で大会を終えた。
前日までの3ステージを終えて、マルコス・ガルシアがチーム最上位となる個人総合6位。
トップとの総合タイム差は57秒とし、上位戦線での走りを続けてきた。
また、山岳賞でも初日から首位をキープ。
チーム総合では2位につけ、個人・チームともに総合力のアピールを続ける。

そして最終日。
129.9kmで競う第4ステージですべてが決する。
スタート以降中盤過ぎまでは平坦が続くが、フィニッシュまで残り30kmを切って山岳地帯へと入っていく。
4級、3級とそれぞれカテゴリー山岳を通過しながら、登坂を続けていく。
いよいよ迎えるのは、超級山岳イジェン山。
上り始めから10%を越す急勾配が続き、路面の粗さも相まって選手たちの行く手を阻む。
さらには、中腹で驚異の最大勾配28%。
頂上にフィニッシュラインが設定され、この上りを終えた時点で、今大会の総合成績が確定する。

イジェンの上りが総合争いの大きく関係してくることは必至。
KINAN Cycling Teamは難攻不落のクイーンステージへ臨むにあたり、改めてマルコスを軸に戦うことを確認。
山本元喜、椿大志の組み立てから、山岳ではサルバドール・グアルディオラ、トマ・ルバがライバルに対してプレッシャーをかけ、ここぞという局面でマルコスを前方へと送り出す構えだ。
そうして始まったレースは、スタートして早々に9人の逃げが決まる。
いずれも総合成績に関係しない選手たちの動きとあり、メイン集団は完全に容認。
リーダーチームのチーム サプラサイクリングが集団をコントロールし、レースは淡々と進行。
半ばを迎える頃にはタイム差は6分近くにまで開くが、その後は山岳に向けて集団は少しずつギャップを縮めていった。
この間、KINAN勢は集団に待機。
来る山岳区間に向けて、好位置を押さえながら勝負どころを待った。

レースが100kmを過ぎたあたりから、いよいよ山岳地帯へ。
しばし先頭を走った9選手だったが、登坂力の差が明白となり、やがて逃げの態勢が崩壊。
この日1つ目の山岳である4級のジャンベサリを上りきる頃には、先頭には3人だけが残る情勢となった。
一方、メイン集団ではジャンベサリまではチーム サプラサイクリングがコントロールしたが、続く3級のカリベンドに入ってついにKINAN勢が前方へ。
山本、椿の順でペースアップを図ると、先頭との差はあっという間に縮まっていった。
そして、カリベンドを終える頃には逃げメンバーは全員吸収。
最後の最後に待つ超級のイジェン山に向けて、舞台は整った。
それからも依然KINAN勢によるコントロールが続く。
サルバドールが上りのペーシングをさらに強めて人数を絞り込んでいくと、イジェン山の上り口からはトマが集団先頭へ。
これが大きな決定打となって、前方にはトマとマルコスを含む6人だけが生き残る格好に。
トマによる猛烈なプッシュはその後も続き、ライバルたちを1人、また1人と振り落としていくが、マルコスも遅れ始めてしまう。
この時点で総合を争うライバルたちの動向やチーム状況から、トマによるステージ狙いへプランを変更。
選手同士で確認し合った戦術の中から、ここで“プランB”を発動することになった。
すでに数度イジェン山を経験しているトマの走りは、最大勾配28%となる中腹でも他を圧倒。
勾配がわずかに緩やかになる最終盤もテンポで上り切り、ライバルたちに対してその背中を見せることなく頂上へとやってきた。

イジェン山を完全に征服したトマは、余裕の表情でフィニッシュへ。
2位には49秒差をつけ、まさに貫録勝ちの言葉がピッタリの完勝だった。
この日のステージ結果によって、注目された総合成績は大幅にシャッフル。
ステージ優勝のトマは、順位を大幅にジャンプアップさせて個人総合4位へ。
惜しくも総合表彰台は逃したが、大会最終日に猛烈な追い上げを見せた。
さらに、大会を通じて上位戦線で走ったマルコスは同10位を確保。
2選手をトップ10に送り込むことに成功し、UCIポイントではステージ優勝分も合わせて30点を獲得した。
また、唯一の超級山岳であったイジェン山をトップで上ったトマは、山岳ポイントを一気に稼ぎ出し、マルコスから山岳賞のポルカドットジャージを引き継いで今大会のナンバー1クライマーの称号を手に。
さらに、チーム総合でも3位に食い込み、メンバー全員でポディウムへと登壇している。
インターナショナル・ツール・ド・バニュワンギ・イジェン第4ステージ(129.9km)結果
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 3時間47分51秒
2 アミール・コラドウズ(イラン、タイユアンミオジェサイクリング) +49秒
3 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +59秒
4 イェシードアルトゥーロ・シエラ(コロンビア、チャンユードホテルサイクリングチーム) +1分1秒
5 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チーム サプラサイクリング) +1分54秒
6 ダミアン・モニエ(フランス、愛三工業レーシングチーム)
16 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +6分50秒
28 椿大志(KINAN Cycling Team) +10分41秒
47 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +17分28秒
62 山本元喜(KINAN Cycling Team) +23分11秒


山岳賞
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 25pts
※レースレポートは2019年9月29日付メディアリリースから
※レースレポートの一部に加筆・修正・削除を施しています
Race report, Photos, Re-edit: Syunsuke FUKUMITSU
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