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KINAN CYCLING

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Flashback to victory-マルコス・ガルシア優勝 ツアー・オブ・ジャパン2017第7ステージ

過去の名レースをプレイバックする企画「Flashback to victory」。
現所属メンバーの勝利レースをレビューしていきたいと思います。

今回からしばらくは、ツアー・オブ・ジャパンでの戦いの軌跡をたどっていくことにします。
まずは2017年大会から、マルコス・ガルシア選手が単独逃げ切りを決めた第7ステージ(伊豆)のレポートを。

終始先頭でレースを展開したマルコス選手の激走。
レポートからその興奮を感じ取ってみてください。
■まえがき

TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)個人総合優勝…2016年大会でマルコス選手が2位になったことで、チームにとってこの大会で頂点に立つことがより現実的な目標として設定されることになります。
今回お届けする2017年大会は、それまで以上にTOJへの思いを持って臨んでいました。

しかし、総合を争ううえで最大のポイントであった富士山で頼みのマルコス選手がまさかの失速。
総合での上位進出の目がなくなったこともあり、狙いをステージ優勝へと切り替えて挑んだのが、この第7ステージでした。

レース後のインタビューで「気持ちを切り替えてレースに向かうことができた」「前日(富士山)のことが心に引っかかっていたのだけれど、どうしてもそれを払拭したかった」と言及していたことが印象的だったのですが、限られたチャンスで責任を果たすことのできるメンタルの強さも、やはりエースに必要な要素であると改めて感じさせられたのでした。

ちなみに、意外や意外、この優勝がマルコス選手にとってプロキャリア初勝利だったという。
やがてTOJのみならず数々のタイトルをチームにもたらすことになる、“スーパーエース・マルコス”の歴史は、ここから始まったといっても良いのではないでしょうか。

-メディアオフィサー 福光俊介
マルコス・ガルシアが起死回生の独走勝利
ツアー・オブ・ジャパン第7ステージを制する
●ツアー・オブ・ジャパン(Tour of Japan)
第7ステージ 伊豆 122km

●KINAN Cycling Team出場選手
山本 元喜
マルコス・ガルシア
リカルド・ガルシア
トマ・ルバ
熱戦が続くツアー・オブ・ジャパンは5月27日に第7ステージを行い、序盤から逃げグループに入ったマルコス・ガルシアが終盤に独走。
最後は後続に大差をつけて逃げ切り勝利を挙げた。
KINAN Cycling Teamにとって、今大会で待望の勝利。
マルコスにとっても、前日の富士山ステージでの雪辱となる快勝だった。
毎ステージ盛り上がりを見せているが、残すところ2ステージ。
伊豆のコースは日本サイクルスポーツセンター内に設けた12.2kmを10周回する122km。
アップダウンの連続で、3750mに及ぶ獲得標高はプロトンを絞り込むには十分すぎるほど。
例年、スピードに対応できず大きく遅れる選手が多く現れる、この大会でも屈指の難易度を誇る。

KINAN Cycling Teamは、前日の富士山ステージを終えてトマ・ルバの総合11位が最高。
トップからは3分34秒差と、残る2日間での逆転は難しい情勢となっている。
そこで、この日はステージ狙いにシフト。
個人総合でトップから9分以上の差があるマルコスを逃げに送り込みつつ、順位アップを狙うことができるトマをフォローしていくことをミーティングで確認した。
迎えたレースでは、その作戦が的中。
1周回目からマルコスが4人の逃げグループに入り、レースを先行する。
メイン集団にはトマが待機し、山本元喜とリカルド・ガルシアがケアする形となった。
マルコスらの逃げは快調に飛ばし、リーダーチームであるチームUKYOがコントロールするメイン集団との差を4周回目で4分に広げるが、それを境に集団もペースアップ。
徐々にその差が縮小傾向となる。
それを受けてペースアップを図りたい逃げグループだが、マルコスと他選手との脚の差が少しずつ露わになる。
その傾向は上りで顕著となり、ときにマルコスが他の逃げメンバーに積極的な走りを求めるシーンも見られた。
5周回目以降、メイン集団からは追走を意図したアタックが頻発。
6周回目には3人が飛び出すが、これは集団がしっかりと対応。
活性化されたメイン集団は、マルコスらとの差を2分45秒前後で追い続ける。
KINAN勢では、集団のペースが上がる中でトマがしっかりと対応。
山本とリカルドは役割を終えて後方のグループへと下がって完走狙いに集中。
時を同じくして、トップを走るマルコスには行けるタイミングでいつでも独走に持ち込むよう指示が出る。
その瞬間は残り2周回でやってくる。
上り区間でマルコスが一緒に逃げてきたクリス・ハーパー選手(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)とアタック。
やがてマルコスがハーパー選手を振り切り、単独先頭に立つ。
マルコス、ハーパー選手の後ろでは、逃げから遅れた2選手にもう2選手が合流。
4選手が前をゆく2人を追うが、消耗度合いが異なることもあり協調するのが難しい状況。
トマが含まれるメイン集団は総合順位を意識した走りとなり、逃げは容認する構えだ。
完全に独り旅となったマルコスは、後続に1分以上のタイム差をつけてラスト1周回へ。
そこでも上り、下りともに攻めの姿勢を崩さない。
あとは落車やバイクトラブルなくフィニッシュへと向かうのみとなった。
鮮やかな独走劇を披露したマルコス。
最後の登坂区間も難なくクリアし、最後の直線へとやってきた。
後方を確認すると優勝を確信。
フィニッシュ数十メートル手前からガッツポーズを繰り返し、最後は大歓声の中感激の面持ちでフィニッシュラインを通過した。
昨シーズンKINAN Cycling Teamに加入し、名実ともにエースとして走ってきたマルコスだが、意外にもこれがプロキャリア初勝利。
今大会も総合エースとしてリーダージャージ獲得を目指して走っていたが、前々日の南信州、前日の富士山と苦手な雨に苦しみ、個人総合優勝の望みが絶たれていた。
しかし、気持ちを切り替え、このステージでの勝利に集中。
見事に狙い通りの逃げ切りで、サイクルロードレースの美しさを体現してみせた。
ツアー・オブ・ジャパン第7ステージ(122km)結果
1 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 3時間30分53秒
2 クリス・ハーパー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) +1分39秒
3 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +1分52秒
4 フェン・チュンカイ(台湾、バーレーン・メリダ) +2分51秒
5 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +3分8秒
6 初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +3分54秒
13 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +4分17秒
62 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +18分48秒
63 山本元喜(KINAN Cycling Team) +18分48秒
※レースレポートは2017年5月27日付メディアリリースから
※レースレポートの一部に加筆・修正・削除を施しています
Race report, Photos, Re-edit: Syunsuke FUKUMITSU
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